家系図は多くの方が、歴代の武将や有名な血筋の方しか作れないとか、専門家でないと難しいとか思われがちですが、実は家系図作成はそれほど難しくありません。
実際に自分でも家系図を作ってみての感想も書き綴りますので、家系図を作りたいと思っている方はぜひご参考になさってみてください。
家系図を作る前の心がけ
家系図を作るのは思いの外簡単です。
まずどうして作りたいと思ったのか、その気持ちを大切にしてください。
ご先祖様を知り、それを受け入れることで見えない御加護を感じることができます。
私達の命は、勝手に出来上がったものではありません。
お父さん、お母さん、そしてさらにおじいちゃんおばあちゃん、さらにひいおじいちゃんひいおばあちゃんと代々バトンを渡してくれたからこそ、こうして生きていられるのです。
大体、7代遡ると254人ものご先祖様がいると言われています。
また、10代遡るとなんと2046人ものご先祖様が見守っていてくださるのです。
家系図を作る前にやっておきたいこと
まず、家系図を作るときにやっておいてほしいことがあります。
それは、お墓参りや仏壇にて「これから家系図を作ります。お力をお貸しください」とご報告をすることです。
お名前、命をたどるということはその方の人生を知るということ。
家系図は、自己満足で作ろうと思っても行き詰まります。
不思議なことに、先に進めなかったり通せんぼされているかのような事が起こったり、家系図の継続が難しくなってくるのです。
家をきれいにする
家系図を作成するときには、部屋や身だしなみなどを整えます。
お部屋を清める、片付ける、新鮮な空気を入れ替えるなどしてご先祖様をお迎えします。
雑然としたところでは作成しないようにしましょう。
夜に作成しない
体調の悪い時、また、邪の気が入りやすい夜には作業はしないようにしましょう。
一番いいのは午前中です。
11時から12頃までを目安に家系図の作成に取り掛かりましょう。
また、精神を集中させるので夢中になりやすいのですが、2時間が限度だと思ってください。
綺麗なところに保管する
家系図や取り寄せた戸籍は、綺麗な箱に入れお掃除をした高いところに保管します。
できれば木の箱など、素材の良いものに入れて保管しましょう。
決して足元に置きっぱなしにするとか、上にものを置くなどしてはいけません。
家系図を作るときに必要なもの
ご先祖様に報告が終わったら、市役所に行って戸籍を取得しますが、その前に一つ決めておくことがあります。
どの系図を作るかを決めておくことです。
家長は父親ですので、既婚の方は夫の父親から作るのがベストですが、夫の協力が必要でさらに夫の家系をたどっていくわけですので、事前にお話をして作成したいという旨を伝える必要があります。
ここが、最初のハードルかもしれません。
家系図に理解のない状態で無理やり作成するのはやめましょう。
その場合、無理をせず、自分の父親の系図から始めます。
戸籍謄本を取り寄せる
まず自分の戸籍謄本を取り寄せます。
家系図を作るにあたって、
持ち物は
- 請求書(窓口にあります)
- 印鑑
- お金(除籍は750円、一家系5〜6通分で4000円くらい)
- 委任状(本人でない場合)
- 身分証明書
本籍地が遠い等の場合は、郵送でも取り寄せは可能ですので管轄の市町村に問い合わせてみてください。
そして、次に自分の父親あるいは夫の「戸籍謄本」から直系をさかのぼって取れるものすべての謄本を取得します。
取れるのであれば、「除籍謄本」のほうが結婚や諸事情で除籍された方の名前も記載されていますので除籍謄本をおすすめします。
「直系」というのは、世帯主の事です。
家系図は住所をさかのぼって行きますので、代々その土地や家を引き継いでいる場合は比較的簡単に辿ることができます。
戸籍が取得できたら作成へ
戸籍が取得できたら、実際に家系図を作成してみましょう。
A4の用紙など真っ白な紙をご用意ください。
最初は修正や書き直しなどがあるため、鉛筆で書きましょう。
付箋に名前を書いて行く方法も、書きやすく間違えても修正しやすいのでおすすめです。
家系図の書き方
家系図を書くときに気をつけたいこととして、右側に夫(男)が来るように配置します。
これは決まりがあって、お雛様と同じ向かって右側がお内裏様(男)の並びになります。
実線と二重線の違い
家系図を書くときには夫婦は二重線で結び、養子も二重線になります。
前妻、後妻と記入するときは前妻は右側に配置し、それぞれ二重線で結びます。
このとき、世代は一緒の並びにしておきます。
長男が優遇されるのはなぜ
子供は右から年長順に並びますが、これには理由があります。
これも昔からのしきたりで、長男と三男は父方で表。次男と四男は母方で裏のエネルギーを持っていると言われています。
長男が大事にされてきたのは、血のエネルギーが父から長男に引き継がれるからです。
かつて、戦のときには「〇〇家の〇〇」という名乗りをし、素性をさらして正々堂々と戦ったとされていたほど名前というものは大切なものでした。
父から子へ、その家の命は引き継がれ長男は特に命が常に脅かされ続け重みを背負ってきたのです。
ですので、家の水回りで特にトイレをキレイにすることは特に長男の命を守ることとされ、お掃除で最も大切な神聖な場所になるのです。
戸籍から得られる情報を記入する
取り寄せた戸籍を見てみると、生年月日や命日などが記入されています。
こちらも、名前の脇に記載しておきます。
土地の人口密度によりますが、市役所では大体50年に一度、古い戸籍から削除されてしまいます。
古くは江戸時代まで遡れる貴重な戸籍です。
調べられるところは細かく、記入しておきましょう。
親族に話を聞く
全て記入が終わったら、両親または詳しい親族に話を聞いてみるのもいいでしょう。
どんな方だったのか、どんなエピソードがあるのかなど初めて聞く話も出てくるかもしれません。
思い出の品や当時の資料、または写真などを目にすることもあるでしょう。
当時を知る貴重な機会です。
ありがたくお話を伺いましょう。
文献調査をする
戸籍や聞き取りでは調べきれないご先祖様の歴史、情報などは菩提寺に保管されている過去帳を見せていただいたり、法務局などで旧土地台帳を閲覧したり、土地の持ち主から辿っていくという方法もあります。
現地に行ってゆかりのある土地を巡ってみると何かわかるかもしれません。
あるいは、家紋を知ることでご先祖様の出身地や系統がわかるケースもあります。
代々引き継いでいく家系図
家系図は、10年がかりでも完成するかしないかという気の遠くなるような作業の連続です。
ですので、昔は親族の一部の方は代々家系図を更新し、法事の際に配布したりということを行っていた方もいたのですが今ではそんな姿も少なくなりました。
一人で完成できるものではありません。
家族関係が希薄になっていると言われる世の中ですが、家系図を作ったり関心を持ったり、ご先祖様についてお話することで命の大切さを実感することができます。
こうして今まで命が続いて来たということを是非、次の世代の子供達に伝えて引き継いで行ってほしいと思います。
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